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Gombessa

植物や昆虫などの生物は和名を表記するように心掛けている。その、同定については、「当たらずといえども遠からず」を目標にしている。

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オオヤマトンボの羽化殻があった

2023年4月24日、すでにアオモンイトトンボ(青紋糸蜻蛉)は出ているであろうと思い、平地へ出かけた。
 はっきりとした晴れではなく、午後から曇り。との天気予報。それでも、この日以外、4月の最終週は平地行きに当てられる日はなかった。

 さて、この日の主目的はアオモンイトトンボの確認。また、前回の4月10日から2週が過ぎていて、他の蜻蛉が出ているかもしれないので愉しみであった。
 ところが、今回もアオモンイトトンボの姿は確認できなかった。前回に見られなく、今回登場していた蜻蛉はヨツボシトンボ(四星蜻蛉)。

 先ず、1箇所目。均翅亜目は前回と変わらず、アジアイトトンボ、クロイトトンボ、それと、ホソミイトトンボしか確認できなかった。不均翅亜目では前回のシオカラトンボとは別にヨツボシトンボが登場していた。
 均翅亜目の蜻蛉たちは、気温が低めなためか不活化であった。一方、不均翅亜目。2週前には草に潜んでいたシオカラトンボは成熟していて、交尾や産卵をする姿があちこちで見られた。また、ヨツボシトンボの雄たちは縄張り争いをしながら雌を待っていた。雄の数は多くないが、同時に4匹が縄張り争いをしているのを確認した。
 この場所、2021年は5月上旬に訪れたが、ヨツボシトンボの姿は見なかった。

 2箇所目。この場所は4月10日の3箇所目。雌待ちのアジアイトトンボが数匹。草むらなどに赤色の若い雌が数匹見られただけだった。
 すでに午後で、空は雲におおわれ南風が冷たかった。出ていれば、必ず何かが見られる場所を覗いた。そして、弁当を立ち食いしながら探索したが、蜻蛉の姿は全く見えなかった。
 探索を諦めて、立ち止まったら足元に違和感を覚えた。確認すると草にオオヤマトンボ(大山蜻蛉)の羽化殻があった。それも、割と新鮮そうな羽化殻だった。
 2021年5月上旬にオオヤマトンボの産卵を見ている。その時、野周りフィールドのオオヤマトンボのことを思うと、ずいぶんと早い産卵に思えた。2023年も5月上旬に産卵するのなら4月下旬に羽化殻があっても不思議はないのだろう。
 また、2021年5月上旬に産卵を見た同日にオオヤマトンボの羽化個体も見ている。




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アオモンイトトンボを観に

2023年4月10日、アオモンイトトンボ(青紋糸蜻蛉)が出ているであろうと思い、平地の観察地に出かけた。

 身近な野周りフィールドではイトトンボ科は、クロイトトンボ(黒糸蜻蛉)とアジアイトトンボ(亜細亜糸蜻蛉)の2種しか観られない。もっとも、2017年からは新参蜻蛉のホソミイトトンボ(細身糸蜻蛉)が加わり、イトトンボ科は3種観られるようになった。
 どうせなら他のイトトンボ科や、それ以外の蜻蛉を見たいと思い、観察候補地を求めて偵察に赴いた。2020年の11月上旬のことである。

 野周りでオオアオイトトンボ(大青糸蜻蛉)の産卵を確認し、蜻蛉シーズンの先が見えたので、気になっていた初めての地、平地へ赴いたのであった。その時に2箇所目に寄った沼で、生き残りのアオモンイトトンボを見た。Webの画像でしか見たことがなかった糸蜻蛉が見られたので嬉しかったことを憶えている。

 その時がアオモンイトトンボの初見で、平地通いの引き金にもなった。そして、2021年は毎週を目標に観察に通った。
 4月の1週にアジアイトトンボを確認し、2週目にアオモンイトトンボを確認した。

 2022年は事情で一度も観察に行けなかったが、2023年は通えるだけ通ってみるつもり。ただし、2週に1回程度の予定である。
 そして、4月10日に、そろそろアオモンイトトンボが出ているであろうと出かけた次第である。
 しかし、お目当てのアオモンイトトンボの姿を確認することはなかった。

 1箇所目、アジアイトトンボ、クロイトトンボ、ホソミイトトンボを確認。それと、池畔の草に若いシオカラトンボ(塩辛蜻蛉)が潜んでいた。
 クロイトトンボの雄たちは、水草の葉に陣取り、雌を待っていた。ホソミイトトンボは探雌飛行で巡回していた。
 雌待ちのクロイトトンボは強いとみえて、陣取った縄張りに探雌巡回飛行のホソミイトトンボが侵入していると駆逐していた。クロイトトンボもホソミイトトンボもそんなことを繰り返していた。アジアイトトンボは雌待ちの雄。池畔の草には未熟な雌の姿が見えた。

 2箇所目は蜻蛉の姿はなかった。
 そして、最後が3箇所目。期待して覗いたが、空振り。2021年にはアジアイトトンボに続き、アオモンイトトンボが出ていたが、両種とも姿を見い出せなかった。2021年と同じ時季なのに残念だった。
 それでも、毎回覗く観察場所で沼畔から離れた位置で、地を這うように移動する2個体の糸蜻蛉の影を見た。撮影できずに見失ってしまったが、恐らくアジアイトトンボだったのであろう。

 1箇所目で見たクロイトトンボとシオカラトンボは、それぞれが2023年の初見だった。






最後の観察 オツネントンボを確認

3月22日、最後の観察(探索)に出かけた。この日の成果は、同日に成虫越冬3種の撮影ができたこと。
 先ず、最後の観察について。最後の観察と言っても人生最後の観察と言う訳ではない。明日の23日から27日が雨天の予想。そして、28日から31日が湯治。と、言うことで、この観察地の成虫越冬種の観察が最後となってしまうからである。
 4月になれば本格的な蜻蛉シーズンの開幕で、数箇所の定点観察地を巡るようになって、この地だけを訪れることができなくなる。悔いは残るが仕方のないことである。

 最も、この日の晴天は幸運だったのかもしれない。直前まで雨天の予想が晴天に変わったのである。
 前日の21日は彼岸の中日で墓参後の遅い現地入り。そして、天気予報通りに午後から曇り。後述するが、未練の残る観察日となるところだった。ところが、夕方確認した天気予報が翌日が晴れとなっていた。
 好天を拾ったような22日、午前の外せない用事だけを済ませてからの遅い現地入り。天気も好いことだし、最後の観察でもあるので、気が済むまで、日没まで居るつもりだった。
 
 前触れが長くなってしまった。ここで、同日に成虫越冬3種の記録ができたことを記す。
 予定していた用事を端折り、ちょっと無理をして観察に来たが、程々の成果があり、満足感を味わえる半日となった。 

 先ず、オツネントンボ(越年蜻蛉)。厳冬期でないのは残念だが、2月26日からホソミイトトンボ(細身糸蜻蛉)、3月11日からホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉)を見るようになった。しかし、3月21日までオツネントンボは見ることはなかった。
 3月21日、水辺で薄茶色に見えた糸蜻蛉を見た。枯れ残った草に止まったのを見たが、その姿は確認できなかった。2mくらいまでに近付けばと思い、枯れ残った草を慎重にガサゴソと踏み分け始めた。ところが、踏み分け始めた途端に、彼の糸蜻蛉は飛び上がり逃げてしまった。眼で追うと、斜面に生えたコナラ(小楢)の樹冠辺りで見失ってしまった。
 斜面と樹冠の高さを加えると20m程の高さ。この高さまで一気に飛び上がってしまった。水辺、枯葉迷彩、飛行速度、そして、羽ばたき方から正体はオツネントンボと推測した。

 そして、3月22日、晴天で南風が弱風。歩き始めが26℃。水辺を探索しながら待つこと13分。素早く飛ぶ糸蜻蛉が登場。薄茶色に見えるその糸蜻蛉を眼で追った。
 枯れ草に止まったのを確認してから、ファインダを覗く。難があったが、どうにかファインダに捉えることができた。薄茶色の体色と、肩付近の模様から、オツネントンボで間違いなかった。
 とりあえず撮影できたが、水際に移動してしまった。手前の枯れ草が邪魔して、更に撮影難になってしまった。
 摂食行動のようなことをしていたが、池面上を一気に飛び去った。眼で追ったが、西岸の篠籔に姿が消えた。
 水辺をしばらく探索したが、他の個体の姿は見い出せなかった。止まっている個体があったとしても、枯葉迷彩の保護色からして見つけらなかったであろう。
 なお、この日にオツネントンボを確認できなければ、前述したように後悔が残るところだった。運がよかったのだろうか。

 その後、ホソミオツネントンボとホソミイトトンボも確認。両種ともいつも観察する摂食場所での摂食活動中の姿を観察。
 最後の観察は個体数は少ないが、この結果で悔いの残らない日となった。

 蜻蛉観察では悔いが残らなかった。が、この日は、午前中の外せない用事で、全く想定外の気の滅入ることが通知された。場合によって、以後の蜻蛉観察に影響を及ぼしかねないことである。非日常的な日々を過ごす湯治で気を鎮めてこくるしかないようだ。(余分なことを書いてしまった)




画像などは後日に貼付予定





 

歩き始めにコツバメが・・・ ビロウドツリアブの交尾

2023年3月20日。やっとコツバメ(小燕)の撮影に成功。コツバメがいることは、前年の3月に蝶探索の方に伺い知った。コツバメは山地の観察地で見たことがあるが、この観察地では初めての蝶。なので、このカテゴリ、成虫越冬3種の探索中に記録しておきたい思っていた。
 しかし、早春の蝶ミヤマセセリ(深山挵)は3月上旬から確認していたが、やはり早春の蝶コツバメは確認できずにいた。

 この日は現地到着時間が遅くなってしまったので、気がせいていた。時刻的なことなのか、到着時には前日よりも暖かだった。
 飛ぶ姿が黒色に見える蝶が飛んでいるのが見えた。前日はミヤマセセリで日の当たる地面に止まった。本日も黒色に見える蝶が飛んで来たが、足元を通過するときに翅表の紫色が見えた。もしや、と思い姿を追うとカラスノエンドウ(烏野豌豆)(*1)に止まった。



画像 1 この観察地で初めてのコツバメ 2024.04.23画像貼付

 ファインダを覗くと、待望のコツバメだった。カラスノエンドウが気に入ったとみえて、止まる株を時々変えながらカラスノエンドウに執着していた。何やら吸蜜しているような止まり方だった。
 カラスノエンドウは花は見えないが、コツバメは口吻を伸ばしていた。近日中は咲くだろう小さな蕾に口吻を押し込んでいたのかもしれない。カラスノエンドウの隣にはホトケノザ(仏の座)が咲いているが、ホトケノザには止まらなかった。
 カラスノエンドウの小さな蕾に口吻を押し込んで吸蜜できたか、できなかったのかは定かでないが、ふいと飛び上がった。行方を眼で追うと、隣接する平らに着地した。平らはスギなどの落葉が敷き詰めたように残っていた。そして、日が当たり暖かそうだった。
 歩き始が遅れているので、コツバメを追いかけ回す事なく、先へと進んだ。

 歩き始めるとすぐに、異様に長細い生物が飛んでいた。ビロウドツリアブ(天鵞絨吊虻)に似た虫だ。
 地面に降りたのでファインダを覗く。どうやらビロウドツリアブが2匹で連結。よくよく見れば、尻合わせだ。
 初見、ビロウドツリアブの交尾であった。体位(?)の尻合わせが奇異に思えたが、よく目撃する鱗翅目の交尾も尻合わせのようだ。双翅目の交尾体位は後背位だけと思い込んでいたが、別の体位があることを知った(*2)。
 撮影が済んたと同時にビロウドツリアブの雌雄は交尾を解除。離れ際が素速かった。互いに反対方向に一直線に飛び去った。まるでジェット噴射のように思えた。ビロウドツリアブと言うとホバリングのイメージが強いので、交尾解除後の飛行速度に驚いた。
 ビロウドツリアブの交尾は、もう一組見た。それは、ホソミイトトンボ(細身糸蜻蛉)の摂食場所でのことだった。

 本来の目的、成虫越冬3種の探索はたいした成果はなかった。ホソミイトトンボが2個体だけであった。
 それでも、天気が心地よかったので、池畔に座り、午後の静寂を嬉しんできた。ところが、ウシガエル(牛蛙)の鳴き声が聞こえてきて興ざめしてしまった。



*1 カラスノエンドウは通称。和名はヤハズエンドウ。漢字表記は矢筈豌豆。同じマメ科ソラマメ属のスズメノエンドウ(雀野豌豆)に対して大きいので、カラスノエンドウと呼ぶ。
 カラスノエンドウとスズメノエンドウに関連して、カスマグサ(かす間草)もある。大きさがカラスとスズメの間に由来するとのこと。「か」と「す」の間と言うことで、カスは漢字表記がなく平仮名表記となっている。

*2 双翅目昆虫の交尾体位。原始的な双翅目は反向型体位(反向型交尾体位)。そして、高等双翅目は雄上位型体位(雄上位型交尾体位)が一般的とのこと。ビロウドツリアブの尻合わせは反向型体位ということになる。また、文中に後背位と記述したが、ヒトと違い昆虫は雄上位型体位ということになる。




色付き始めたホソミオツネントンボとホソミイトトンボ

2023年3月16日。この日は色付き始めたホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉)とホソミイトトンボ(細身糸蜻蛉)を見た。   
 それぞれの種がバックヤードで摂食行動をしていた。


画像などは後日に

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