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Gombessa

植物や昆虫などの生物は和名を表記するように心掛けている。その、同定については、「当たらずといえども遠からず」を目標にしている。

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最後の観察 オツネントンボを確認

3月22日、最後の観察(探索)に出かけた。この日の成果は、同日に成虫越冬3種の撮影ができたこと。
 先ず、最後の観察について。最後の観察と言っても人生最後の観察と言う訳ではない。明日の23日から27日が雨天の予想。そして、28日から31日が湯治。と、言うことで、この観察地の成虫越冬種の観察が最後となってしまうからである。
 4月になれば本格的な蜻蛉シーズンの開幕で、数箇所の定点観察地を巡るようになって、この地だけを訪れることができなくなる。悔いは残るが仕方のないことである。

 最も、この日の晴天は幸運だったのかもしれない。直前まで雨天の予想が晴天に変わったのである。
 前日の21日は彼岸の中日で墓参後の遅い現地入り。そして、天気予報通りに午後から曇り。後述するが、未練の残る観察日となるところだった。ところが、夕方確認した天気予報が翌日が晴れとなっていた。
 好天を拾ったような22日、午前の外せない用事だけを済ませてからの遅い現地入り。天気も好いことだし、最後の観察でもあるので、気が済むまで、日没まで居るつもりだった。
 
 前触れが長くなってしまった。ここで、同日に成虫越冬3種の記録ができたことを記す。
 予定していた用事を端折り、ちょっと無理をして観察に来たが、程々の成果があり、満足感を味わえる半日となった。 

 先ず、オツネントンボ(越年蜻蛉)。厳冬期でないのは残念だが、2月26日からホソミイトトンボ(細身糸蜻蛉)、3月11日からホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉)を見るようになった。しかし、3月21日までオツネントンボは見ることはなかった。
 3月21日、水辺で薄茶色に見えた糸蜻蛉を見た。枯れ残った草に止まったのを見たが、その姿は確認できなかった。2mくらいまでに近付けばと思い、枯れ残った草を慎重にガサゴソと踏み分け始めた。ところが、踏み分け始めた途端に、彼の糸蜻蛉は飛び上がり逃げてしまった。眼で追うと、斜面に生えたコナラ(小楢)の樹冠辺りで見失ってしまった。
 斜面と樹冠の高さを加えると20m程の高さ。この高さまで一気に飛び上がってしまった。水辺、枯葉迷彩、飛行速度、そして、羽ばたき方から正体はオツネントンボと推測した。

 そして、3月22日、晴天で南風が弱風。歩き始めが26℃。水辺を探索しながら待つこと13分。素早く飛ぶ糸蜻蛉が登場。薄茶色に見えるその糸蜻蛉を眼で追った。
 枯れ草に止まったのを確認してから、ファインダを覗く。難があったが、どうにかファインダに捉えることができた。薄茶色の体色と、肩付近の模様から、オツネントンボで間違いなかった。
 とりあえず撮影できたが、水際に移動してしまった。手前の枯れ草が邪魔して、更に撮影難になってしまった。
 摂食行動のようなことをしていたが、池面上を一気に飛び去った。眼で追ったが、西岸の篠籔に姿が消えた。
 水辺をしばらく探索したが、他の個体の姿は見い出せなかった。止まっている個体があったとしても、枯葉迷彩の保護色からして見つけらなかったであろう。
 なお、この日にオツネントンボを確認できなければ、前述したように後悔が残るところだった。運がよかったのだろうか。

 その後、ホソミオツネントンボとホソミイトトンボも確認。両種ともいつも観察する摂食場所での摂食活動中の姿を観察。
 最後の観察は個体数は少ないが、この結果で悔いの残らない日となった。

 蜻蛉観察では悔いが残らなかった。が、この日は、午前中の外せない用事で、全く想定外の気の滅入ることが通知された。場合によって、以後の蜻蛉観察に影響を及ぼしかねないことである。非日常的な日々を過ごす湯治で気を鎮めてこくるしかないようだ。(余分なことを書いてしまった)




画像などは後日に貼付予定





 

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歩き始めにコツバメが・・・ ビロウドツリアブの交尾

2023年3月20日。やっとコツバメ(小燕)の撮影に成功。コツバメがいることは、前年の3月に蝶探索の方に伺い知った。コツバメは山地の観察地で見たことがあるが、この観察地では初めての蝶。なので、このカテゴリ、成虫越冬3種の探索中に記録しておきたい思っていた。
 しかし、早春の蝶ミヤマセセリ(深山挵)は3月上旬から確認していたが、やはり早春の蝶コツバメは確認できずにいた。

 この日は現地到着時間が遅くなってしまったので、気がせいていた。時刻的なことなのか、到着時には前日よりも暖かだった。
 飛ぶ姿が黒色に見える蝶が飛んでいるのが見えた。前日はミヤマセセリで日の当たる地面に止まった。本日も黒色に見える蝶が飛んで来たが、足元を通過するときに翅表の紫色が見えた。もしや、と思い姿を追うとカラスノエンドウ(烏野豌豆)(*1)に止まった。



画像 1 この観察地で初めてのコツバメ 2024.04.23画像貼付

 ファインダを覗くと、待望のコツバメだった。カラスノエンドウが気に入ったとみえて、止まる株を時々変えながらカラスノエンドウに執着していた。何やら吸蜜しているような止まり方だった。
 カラスノエンドウは花は見えないが、コツバメは口吻を伸ばしていた。近日中は咲くだろう小さな蕾に口吻を押し込んでいたのかもしれない。カラスノエンドウの隣にはホトケノザ(仏の座)が咲いているが、ホトケノザには止まらなかった。
 カラスノエンドウの小さな蕾に口吻を押し込んで吸蜜できたか、できなかったのかは定かでないが、ふいと飛び上がった。行方を眼で追うと、隣接する平らに着地した。平らはスギなどの落葉が敷き詰めたように残っていた。そして、日が当たり暖かそうだった。
 歩き始が遅れているので、コツバメを追いかけ回す事なく、先へと進んだ。

 歩き始めるとすぐに、異様に長細い生物が飛んでいた。ビロウドツリアブ(天鵞絨吊虻)に似た虫だ。
 地面に降りたのでファインダを覗く。どうやらビロウドツリアブが2匹で連結。よくよく見れば、尻合わせだ。
 初見、ビロウドツリアブの交尾であった。体位(?)の尻合わせが奇異に思えたが、よく目撃する鱗翅目の交尾も尻合わせのようだ。双翅目の交尾体位は後背位だけと思い込んでいたが、別の体位があることを知った(*2)。
 撮影が済んたと同時にビロウドツリアブの雌雄は交尾を解除。離れ際が素速かった。互いに反対方向に一直線に飛び去った。まるでジェット噴射のように思えた。ビロウドツリアブと言うとホバリングのイメージが強いので、交尾解除後の飛行速度に驚いた。
 ビロウドツリアブの交尾は、もう一組見た。それは、ホソミイトトンボ(細身糸蜻蛉)の摂食場所でのことだった。

 本来の目的、成虫越冬3種の探索はたいした成果はなかった。ホソミイトトンボが2個体だけであった。
 それでも、天気が心地よかったので、池畔に座り、午後の静寂を嬉しんできた。ところが、ウシガエル(牛蛙)の鳴き声が聞こえてきて興ざめしてしまった。



*1 カラスノエンドウは通称。和名はヤハズエンドウ。漢字表記は矢筈豌豆。同じマメ科ソラマメ属のスズメノエンドウ(雀野豌豆)に対して大きいので、カラスノエンドウと呼ぶ。
 カラスノエンドウとスズメノエンドウに関連して、カスマグサ(かす間草)もある。大きさがカラスとスズメの間に由来するとのこと。「か」と「す」の間と言うことで、カスは漢字表記がなく平仮名表記となっている。

*2 双翅目昆虫の交尾体位。原始的な双翅目は反向型体位(反向型交尾体位)。そして、高等双翅目は雄上位型体位(雄上位型交尾体位)が一般的とのこと。ビロウドツリアブの尻合わせは反向型体位ということになる。また、文中に後背位と記述したが、ヒトと違い昆虫は雄上位型体位ということになる。




色付き始めたホソミオツネントンボとホソミイトトンボ

2023年3月16日。この日は色付き始めたホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉)とホソミイトトンボ(細身糸蜻蛉)を見た。   
 それぞれの種がバックヤードで摂食行動をしていた。


画像などは後日に

ムラサキシジミ登場

翅表の紫色が鮮やかなムラサキシジミ(紫小灰)は成虫越冬する蝶。3月12日に日光浴に出てきたのであろうと思われる個体を確認。
 
 この日は日当りの良い枯れ落葉の残る地面に降りた姿を確認。前年も同所で目撃している。前年の目撃日は後日追記予定。
 ムラサキシジミは照葉樹林帯に棲み暖地性とのこと。当地は照葉樹林帯ではないが、10数年前から生息しているらしい。
 2011年から散歩(観察)を始めた丘陵地帯では、2014年頃初見。その時に調べて、ムラサキシジミのことを知った。また、開翅した時の翅表の鮮やかな紫色に驚いたものであった。ミドリシジミ(緑小灰)の翅表も美しいと思ったが、色合いは異なるが、ムラサキシジミの翅表の美しさには興奮さえもした。
 丘陵地帯は照葉樹は疎らにあるが、シラカシ(白樫)が目立つ。そして、シラカシの葉に止まったり隠れたりする姿を見ることがあった。
 また、山地ではミズナラ(水楢)の葉に産卵するのを見たことがある。

 さて、余計なことを書いてしまったが、この日のムラサキシジミは越冬中の日光浴だったのか、越冬明けの日光浴だったのかは定かではない。いずれにしても、成虫越冬する蝶なので、この観察地での初見日を記録しておきたかったのである。
 蜻蛉に夢中だが、特定の蝶も時間の余裕があれば観察が愉しみである。








イカリモンガの吸蜜

2023年3月11日にイカリモンガ(錨紋蛾・碇紋蛾)の吸蜜を目撃した。厳冬期の日光浴に出た姿を見ることがなく、初見が吸蜜だった。

 2022年の記録が整理出来ていない。よって、記憶に因ると、イカリモンガを厳冬期に2回確認している。特に1回目の目撃は、成虫越冬する鱗翅目で1番早いものだった。それは、日光浴に飛び出た姿であった。
 そして、春の兆しを感じ取れる3月になって、3回目の目撃をした。それは、今回のタイトル「イカリモンガの吸蜜」と同じ光景だった。

 と、前年の不確かなイカリモンガの目撃記憶だが、本年の鱗翅目の成虫越冬する種の目撃は、1月9日のテングチョウ(天狗蝶)から始まり、ニホンセセリモドキ(日本挵擬)、ルリタテハ(瑠璃立羽)、キタテハ(黃立羽)、キタキチョウ(北黃蝶)と続いていた。
 しかし、イカリモンガの姿を見ることがなかった。そんなことで、イカリモンガのことは気になっていた。
 そんなときに、柳の仲間に吸蜜にやってきたイカリモンガを目撃した。厳冬期の姿は見ることができなかったが、なんとなく一安心した。

 イカリモンガが吸蜜に訪れてたのは、柳の仲間だが、勉強不足で種名は不明。それなりに観察して調べれば種名が判るのだろが、気力不足で観察できずにいる。
 それでも、タチヤナギ(立ち柳)ではないかなどと思っている。2013年3月に「フィールド」カテゴリにイヌコリヤナギ(犬行李柳)の記事を書いたが、その頃は関心を持った未知の植物は観察して種名を調べた。蜻蛉に夢中な現在は、時間不足もあるが、植物名まで手が回らなくなっている。

2024年3月6日、ニホンセセリモドキの漢字表記「日本挵擬」をタブレットから追記。





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