マルバアサガオ(丸葉朝顔)の若い果実が目立つようになった10月3日のこと。
行灯支柱の、濃い紫色(濃紫色)の花のマルバアサガオの、若い果実の柄に違和感を感じた。
気になったが、置いてある自動車が邪魔をして近づけない。どうにか、反対側から近づけた。若い果実の柄に青虫がいた。肉眼(裸眼)では、青虫が口から未消化のものを出しているように見えた。
どうやら、反芻(はんすう)をする青虫のようだ。とりあえず、記録撮影(画像1)。
画像1 苞葉の所に、未消化のものを出している何枚かの記録撮影の後、青虫を撮影用のステージに移動させて、虫眼鏡で覗いて見た。体を丸めて死んだふりをしていたが、毛(刺)の生え具合から、名前を憶えたばかりのオオタバコガの幼虫と判った(画像4~6)。
Webで、オオタバコガの幼虫の反芻について調べたが当たりがなかった。撮影した画像を眺めて、口と思ったものは、尻であることに気付いた。
出しているものが、黒色のものであれば、糞と、直感したのだろうが、落花生をペーストにしたような色だったので糞とは思わなかった。
ようやく、自動車がどいたので、オオタバコガの幼虫がいたマルバアサガオの若い果実の反対側も覗けるようになった(画像7)。2個の果実に見事な穴(食痕)があった。
糞は黒色。という先入観があった。それと、果実を食っている口(頭部)が見えなかったこと。それらにより、落花生をペーストにしたような色の物体が糞であることに気付くのが遅れてしまった。
どうやら、糞は、葉を餌とすると黒色で、若い果実を餌とすると落花生をペーストにしたような色になるようだ。
画像2 苞葉の所に、脱糞中
画像3 脱糞直後肉眼(裸眼)で見たので、口と尻を見誤っていた。このことは、ちょっと遅れたが、後で、解決した。
結局、オオタバコガの幼虫は若い果実を食いながら脱糞していた。それも、頭部が下で、尻が上という姿勢で、下に垂れるマルバアサガオの果実を合理的な姿勢で食っていた。と、いうことだろうか。
前述したが、体長測定や撮影のために、青虫をマルバアサガオの若い果実の柄から、撮影用のステージに移動させた。
撮影用のステージに乗せてみたが、防御姿勢なのか、死んだふりなのか、体を丸めてじっとしたままだった(画像4~6)。
画像4 体を丸めて、防御姿勢
画像5 体を丸めた中央が頭部
画像6 画像5をトリミング画像7 の中央と、右側の果実が食われていた。
結局、この日のオオタバコガの幼虫の体長は測れなかったが、若い果実の食痕と、苞葉の基部までは、約30mmだった。
画像7 若い果実の食痕追記
この、オオタバコガの緑色型幼虫、推定体長約30mm。
空ペットボトルの中で、10月8日に、蛹になった。