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Gombessa

植物や昆虫などの生物は和名を表記するように心掛けている。そして、同定については「当たらずといえども遠からず」を目標にしている。

油断大敵

今週、我が家のお勝手にネズミ(鼠)が出始めた。そこで、焼いたアジ(鯵)の頭でネズミを捕獲した。
捕獲する前は、ドブネズミ(溝鼠)、学名 Rattus norvegicus と思っていたが、捕獲してみたら、クマネズミ(熊鼠)、学名 Rattus rattus のようだった。



画像 1  ねずみ捕り器(捕鼠器)の中のネズミ。いかにも齧歯目(げっしもく)の面持ち

近年の我が家は戸締りの悪い箇所があるので、ノネコ(野猫)やネズミの出入りが自由な部分がある。しかし、ノネコやネズミの無断侵入を許可している訳ではない。
そして、住人の生活する部分は、それなりの、戸締りができる。それなので、住人の生活する部分では余程の油断がない限り、ネズミが暗躍することはない。

お勝手でのネズミ騒動は約20年ぶり。その時は、通路の隅に追い詰めたら、歯向かってきたので撲殺してしまった。
今回は、骨(骨格標本のようなもの)が欲しかったので、トラップを仕掛けた。
トラップといっても、昔ながらのねずみ捕り器(捕鼠器)である。雨の掛からない屋外に放置してあった、埃だらけのものを使用した。
おとり(囮)の餌は焼いたアジの頭。昨夜仕掛けて、今朝、トラップに掛かった。



画像 2  耳が大きいようだ

トラップの蓋に尾の先が挟まれ、金網に閉じ込められたネズミは、必死に金網をかじっていた。
従前どおりなら、すぐに溺死させるのだが、今回は撮影する都合があったので、朝の用事が一区切りするまでの間、そのまま、屋外に放置しておいた。

1時間ほど放置して、いざ撮影と思ったら、トラップの中に血が見えた。
確認すると、トラップの蓋に挟まれた尾の先の皮を残して、尾の先を抜いていた。トラップの中の血は、皮を残して、尾の先を抜いた時のものと思えた。



画像 3  手の甲に毛がある・クマネズミの特徴

金網越しの撮影の画像を確認して、屋外に戻ると、今度はトラップの中に尿が見えた。
撮影も切りがないので、溺死させる準備に移った。

トラップを水没させた。ネズミは、水中で金網を伝い、静かに移動していたが、もがく様子もなく、沈んでいった。
2分弱のことであった。
水に沈んで動かないので、溺死したのかと思ったら、動いた。まるで、人間の上部腹筋トレーニングのような動きだった。おもむろに3回。水に沈んでから約1分後のことだった。
最後の足掻きとは思えない動きだったが、死体の筋肉が動いたのだろうか。不明である。
初めての観察であったが、予定していた観察ではなかった。また、別の用事もあったので、約4分を過ぎたところでその場を離れた。



画像 4  トラップの蓋に挟まれた尾の先の皮


身近な動物でありながら、ネズミのことはよく知らない。
リス(栗鼠)やウサギ(兎)の仲間の齧歯目(げっしもく)ということは知っているが、ドブネズミと、クマネズミの明確な区別すらできないでいた。それは、今までは退治が主目的だったので、捕っても、すぐに殺し、観察をしたことがなかったことによる。

以前に圧殺してきたネズミたちは、小さくて知能犯で、綱渡りをしたので、クマネズミと思っていた。
また、20年ほど前に撲殺したネズミは、大きくてドジだったので、ドブネズミと思っていた。
今回のネズミは、私の思っていたクマネズミより大きかったので、捕獲するまでは単純にドブネズミと思っていた。
しかし、記録のために撮影した画像を見て、耳の大きさと、手の甲に毛があるなどの特徴から、クマネズミであると思うようになった。
尾の長さを測定すれば、明確にクマネズミと同定できるのだろうが、時間の都合で、まだ、水に浸けたままである。

油断で久々のネズミ騒動になってしまった。今夜も微かな気配がある。しばしの間、油断大敵である。
なお、おとりの餌につかったアジの頭は、知り合いの魚屋に分けてもらった。山口県の仙崎(せんざき)漁港に揚がったものだそうだ。
サンマ(秋刀魚)かイワシ(鰯)くらいの頭の大きさが、トラップ(捕鼠器)にちょうど好いと思っていたので、そのくらいの大きさと所望したが、届いたのは、大きなアジの頭だった。
アジの頭を焼いたら、いかにも美味しそうだったので、食べられるところは私が食べてしまった。結果的に形も崩れ、トラップのおとりの餌として程よい大きさになった。

まだ、身体測定、骨を得るために解体と課題が残ったままである。

4月26日の記録
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実生から育ったハリエンジュ

3月26日のこと、Primula kisoana の新葉が見えた「鉢の中の春の訪れ」の鉢の撮影時に一緒に撮影した鉢があった。
一緒に撮影した訳は、スミレ(菫)と、カタバミ(酢漿草)の幼葉と一緒に、記憶になっかた幼木が見えたことによる。
記憶になっかた幼木は、芽吹き始めていた(画像 1)。鉢は、駄温鉢(だおんばち)深型5号。



画像 1  棘のある幼木の芽吹き・鉢の中

撮影した画像 1は、別ブログの記事、「根萌芽したハリエンジュ」に使用した画像 5と同じもの。
この日は、何の幼木か見当が付かなかった。

鉢の中の幼木は、高さ27cm、根本直径5mm、頂部直下の直径2mm。
肉眼では気付かなかったが、画像を眺めると、2本の棘(とげ)がある。対で、2本の棘がある植物は、乏しい知識で、サンショウ(山椒)とハリエンジュ(針槐)しか思いつかない。葉痕の形はハリエンジュに似ていた。



画像 2  芽吹き、葉痕と棘

画像 2は、4月1日の様子。画像 1とは別角度だが、3月26日の芽吹き加減に比べると、変化が見られる。葉柄部分の成長が顕著のようだ。



画像 3  葉痕と棘・ハリエンジュに似ている

画像3は、画像 2の、葉痕部分。葉痕の上(頂部直下)の直径は2mm。
画像が不鮮明なのが残念だが、葉痕の形と、左右の棘の様子が、ハリエンジュに似ている。参考までに、画像 4は、サンショウの棘の一例。



画像 4  芽吹きと棘・サンショウ  フィールドにて




画像 5  葉痕から芽吹き始めている

画像 5は、画像 2と同じで、4月1日の様子。葉痕から芽吹き始めていた。

鉢の中の幼木は、実生からのハリエンジュらしい。と、思うようになった。
しかし、ハリエンジュの種子を蒔いた記憶はない。



画像 6  昨年の不明植物

気になって、未整理画像に目を通したら、画像 6があった。昨年の4月に拾ってきた1cm足らずの子葉(双子葉)が活着(かっちゃく)し、葉を増やし始めた状態のもの。撮影は昨年の5月8日。
その後、更に成長し、葉が、羽状複葉となった。羽状複葉の葉の様子から、マメ科の植物と思うようになった。成長過程の葉の様子などを撮影記録しようと試みたが、いつも風に揺れていて撮影できなかった記憶がある。
草本のように思えたが、花を付けることもなかったので、見当が付かず、正体不明の植物のままだった。
その後、マルバアサガオ(丸葉朝顔)の観察が始まり、鉢が、マルバアサガオのプランタの陰に追いやられ、目に付くこともなくなり、正体不明のまま放置してしまった。



画像 7  スミレ・同じ鉢

「記憶になっかた幼木」は、未整理画像と照らし合わせ、記憶を辿り、昨年の4月の子葉が、勝手に育ったものと判った。
冒頭に記したように、スミレも出ていたので、Primula kisoana の鉢と併せて、観察を続けていくこととなった。

4月7日、8日の春の大嵐にも耐え、小さな葉は奇数羽状複葉が目立つようになってきた。3月26日以降の様子から、実生から育ったハリエンジュの幼木と同定した。

この記事は、別ブログに記した、「根萌芽したハリエンジュ」の参考として記した。
この記事の幼木に気付かなければ、「根萌芽」ということも知ることがなかったかも知れない。

鉢の中の春の訪れ

我が家に、恐らく10年以上植え替えをしていない鉢がある。
この鉢で生きている植物は、Primula kisoana 。本来ならば、毎年、今頃までには植え替えをしなくてはいけない。だが、春先は腰痛がきびしくて、つい、植え替えをしそびれてしまう。

昨年は、花後にチリメンアオジソ(縮緬青紫蘇)が根を生やし、そして、夏には白い粉をまぶしたような病気にたかられてしまった。そして、一冬の間、管理をしないで放置したままだった。
最近は、日増しに、ノボロギク(野襤褸菊)が大きくなってきていた。ノボロギクが蕾のうちに抜こうと思っていた。しかし、時間が足らずに、一日延ばしの状態が続いていた。

3月26日、土が乾燥しきった鉢に変化を見出した。Primula kisoana の新葉が見えた。



画像 1  鉢の中の春の訪れ

昨夏の白い粉をまぶしたような病気で衰弱し、12月からの厳冬にさらされ、春を迎えられないのではないかと心配していた。ところが、どうにか、越冬したようだ。
Primula kisoana には申し訳なかったが、遅まきながら、邪魔者を駆除した。

以下の、画像 2~画像 4は、Primula kisoana に対しての邪魔者を引き抜く前に撮影したものである。



画像 2  セイヨウタンポポ

セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)は、南の隣家から飛んできたらしい。数年前から、南の隣家で、舗装の隙間に繁茂している。
南の隣家を覗いてみたら、すでに咲いているものもあった。



画像 3  中央・正体不明のキク科の幼葉

昨年、我が家にジシバリ(地縛り)が咲いた。葉の様子がキク科の植物なので、ジシバリの種子が鉢まで飛んできたのかと思った。
葉を調べようと、よしゆきさんの松江の花図鑑の花図鑑を見た。ジシバリは、イワニガナ(岩苦菜)の別名だった。そして、葉の様子は、イワニガナとは違うように思えた。
気になったので、空いている鉢に移植して、正体を見極めることにした。



画像 4  ノボロギク

鉢の、Primula kisoana の変化に気付き、春の訪れを感じたひと時であった。

駄温鉢(だおんばち)深型7号。

ハクモクレン 花芽の芽鱗が割れ始めていた

3月10日、イヌコリヤナギ(犬行李柳)の観察の帰路、ハクモクレン(白木蓮)に寄ってみた。
3月6日に比べると、明らかな変化があった。それは、花芽の芽鱗が割れ始めていたことである(画像 1・画像 2)。

ハクモクレン

画像 1  ハクモクレンの花芽

「芽鱗が割れる」と表現をしたが、Webで調べたら「外れる」・「取れる」・「剥がれる」・「割れる」などの表現が使われていた。
多く使われている方から、「外れる」・「取れる」・「剥がれる」・「割れる」の順だった。
植物の素人としては、直感で、「芽鱗が割れる」と表現をしたのだが、植物的に適切な表現かどうかは判らない。

ハクモクレン

画像 2  ハクモクレンの花芽

一つだけ気の早い花芽があった(画像 3)。
芽鱗の片側は落ち、残りの芽鱗も取れそうな状態で、今にも膨らみそうな蕾になっていた。
霜に当たったのか、冷気に当たったのか、先端が茶色に焼けていた。
葉芽も膨らみ、側芽もやや膨らみ始めていた。
果たして、あと何日くらいで咲くのであろうか。

ハクモクレン

画像 3  ハクモクレンの花芽と葉芽

風が強かったが、光量があったので、どうにか、花芽の芽鱗が割れ始めた状態を撮影できた。

3月10日の記録

関連記事
ハクモクレン からの続き

萌黄色が鮮やかなイヌコリヤナギ

3月9日、土手(堤防)下の道での散歩の帰路、中の島(なかのしま)(※1)の樹林に白い花を咲かせている木が見えた。
土手下の道から中の島へは、2月に確認したことがあった。そのときは、コセンダングサ(小栴檀草)の草むらに遮られていて、行きたくない状況だった。
この日は、中の島の白い花を咲かせている木に惹かれたので、足を踏み入れた。ありがたいことに、奇特な先人たちが、コセンダングサの痩果(そうか)を落としてくれていたので、難なく中の島近くへ辿り着けた。

白い花を咲かせている木はウメ(梅)のようだったが、痩果を付けているコセンダングサの草むらに遮られ近づけなかった。
ウメの木に向かう途中、数本、鮮やかな萌黄(もえぎ)色が目を引いた。

イヌコリヤナギ

画像 1  イヌコリヤナギ・雄花序

ウメの木は諦めて、萌黄色が鮮やかな木を観ることにした。
幸いなことに、コセンダングサはなかったので、容易に近づけた。ヤナギの類のようだった。
初めての植物なので記録撮影。
ちょっとした崖下から生えていた。私の立ち位置は、根元から1mほど高い位置だったが、フィールドワークに携行する三脚では丈が足らず、手持ち撮影となってしまった(画像 1 )。それも、夕刻なので、難儀な撮影になってしまった。

イヌコリヤナギ

画像 2  イヌコリヤナギ・雄花序

帰宅後、Webで調べて、イヌコリヤナギ(犬行李柳)らしいことが判った。

3月10日、再訪した。
風が強くならないうちに撮影しておこうと思ったが、現地に着いたときには北西風が強くなってしまっていた。
それでも、重たい三脚を担いできたので、風の凪ぐことを期待して待ったが、日光浴をしながら時間だけが過ぎてしまった。結局、思うようには撮影も観察もできなかった。
この日は、昨日に引き続き気温が高くなる予想だったので、気温の上昇変化を受ける前に撮影したかったのだが残念だった。

ここのイヌコリヤナギの樹高は、優に3m超え。
株立ちである。

イヌコリヤナギ

画像 3  イヌコリヤナギ・ヤクが開く前の花序

帰宅後、Webで調べたら、すべて、雄花だった。
ja.wikipediaによると、ヤナギ属の種は全て雌雄異株である。とのこと。そして、同定のためには雄花の特徴、雌花の特徴、葉の特徴を知る必要がある。と、あった。
機会を見て、観察を続けて見ようと思った。

イヌコリヤナギ

画像 4  イヌコリヤナギ・雄花序



イヌコリヤナギ(犬行李柳)
ヤナギ科ヤナギ属
Salix integra

※1 中の島とは、中州(なかす)・川中島(かわなかじま)のこと。だが、私は、「中の島」と、伝え聞いて覚えてしまったので、中州・川中島などとは呼ばずに、中の島と呼んでいる。私の父は「ナカッチマ」とも呼んでいた。
いつの頃か、河川改修で低水路を掘削したので、川の流れが一本になった。そして、ここの、中の島は高水敷(こうずいじき)・川原と地続きになっている。
もっとも、大雨や台風の時は一時的に中の島に戻ることがある場所である。

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