川原にアラゲハンゴンソウ(荒毛反魂草)が1株だけ咲いていた。8月3日のこと、サボンソウよりも遠くに、黄色が目立つ植物を見出した。
近づいて見たら、アラゲハンゴンソウだった。 アラゲハンゴンソウは、花弁(舌状花)が黄色なので、多少離れた場所で咲いていても、眼を惹く花である。
このアラゲハンゴンソウ、花弁や茎に泥を被った痕跡があった。
花弁や茎の泥を被った痕跡は、7月26日以前のものと思える。今シーズン、この河岸を訪れ始めたのは7月27日から。それ以前に増水があり、泥水に浸ったのであろう。
と、いうのは、7月27日時点で、ビロードモウズイカ(天鷲絨毛蕊花)の根元付近に泥水を被った痕跡があった。他の観察植物は泥を被った痕跡が見られなかった。
そして、この、8月3日も他の観察植物には泥を被った痕跡が見られなかった。それにより、アラゲハンゴンソウは、7月26日以前から咲いていたということになるのであろう。
画像 1 アラゲハンゴンソウ ・花弁や茎に泥を被った痕跡
画像 2 茎と葉の泥水を被った痕跡
8月31日、サボンソウの近くに、新たにアラゲハンゴンソウを1株見出した(画像 3、 4)。茎の下部と、根元に近い葉には、泥を被った痕跡があった。
泥水に浸ったのであろうが、その後、無事に生育し頭花を開いたのであろう。
辺りを見回しても、ぽつんと1株だけだった。
画像 3 茎の下部と葉の様子
画像 4 横姿・管状花は咲き終えた。右奥はコセンダングサ(小栴檀草)
アラゲハンゴンソウ(荒毛反魂草・粗毛反魂草)
キク科オオハンゴンソウ属
Rudbeckia hirta var.
pulcherrima
別名 キヌガサギク
原産地 北米大陸(※1)
ぽつん、ぽつんと2株だけなので、上流から種子が流れ着いたものと推測した。そして、「流れ着きしもの」として、継続観察の対象とすることにした。
もっとも、園芸の世界では、ルドベキア・ヒルタ(アラゲハンゴンソウの学名の片仮名書きしたもの)の改良種などが出まわっているとのこと。
そんな訳で、このアラゲハンゴンソウが、北米大陸から渡来して帰化・野生化したものの子孫か、園芸種の子孫かは不明である。
まだじっくりと観察していないが、昨年、対岸で見たものよりも、毛が薄い(疎ら)のような気がしている。
アラゲハンゴンソウや、ビロードモウズイカは毛深いので、泥水を被ると痕跡が残りやすいのであろう。
※1 北米大陸の自生地については、USDA PLANTS の Rudbeckia hirta var. pulcherrima に詳しい。
2013.08.31 どんぶらこリスト追加の覚え
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