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Gombessa

植物や昆虫などの生物は和名を表記するように心掛けている。その、同定については、「当たらずといえども遠からず」を目標にしている。

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越冬したホソミオツネントンボ。そして、産卵

6月5日にホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉)のオスを2匹確認した。ホソミオツネントンボは、昨秋に当日羽化の個体を確認しているので、この山で越冬した個体であろう。




画像 1 ホソミオツネントンボ ♂ 




画像 2 ホソミオツネントンボ ♂ 


 ホソミオツネントンボは成虫越冬する蜻蛉として知られている。アオイトトンボ科ホソミオツネントンボ属の蜻蛉で、同科のオツネントンボ(越年蜻蛉)とともに成虫越冬する。
 なお、イトトンボ科ホソミイトトンボ属のホソミイトトンボ(細身糸蜻蛉)も成虫越冬する。3種とも均翅亜目(イトトンボ亜目)のいわゆるイトトンボの仲間である(*1)。
 画像 1と、画像 2は同じように見えるが別個体。ともに、水際の草や枯れ茎で、ひたすらにメスを待っている姿である。




画像 3 ホソミオツネントンボ ♂ 謎の体操 


 帰り際にこの場所を覗くと、腹部の体操をしている個体がいた。謎の動きだが、交尾・産卵に備えてのイメージトレーニングのようなものなのであろう。 

 この日はメスの姿はなかったが、6月10日に連結産卵を確認。そして、7月2日には単独産卵を確認している。




画像 4 6月10日 連結産卵  




画像 5 産卵基質に産卵管を刺そうとするメス  


 6月10日には数組の連結産卵が見られた。よって、メスの姿も確認できた。
 ホソミオツネントンボの標準産卵モードは連結植物内産卵と呼ばれる。そして、産卵基質が水際や水中から生えている茎や葉の細めの植物。




画像 6 風で飛ばされそうになったホソミオツネントンボの連結 




画像 7 風でたなびく産卵基質に産卵中の連結。間もなくして飛ばされた 


 産卵を確認した6月10日は風が強く、全ての連結が産卵基質の植物(草の茎)から産卵途中で引き剥がされるように飛ばされていた。




画像 8 6月17日 ひたすらにメスを待つ 


 次に訪れた6月17日は産卵やメスの姿はなく、オスのひたすらにメスを待つ姿しか確認できなかった。




画像 9 7月2日 メスの単独産卵 


 そして、7月2日、メスの単独産卵を記録した。ちょっと離れていて不鮮明だが植物の葉に産卵している姿が記録できた。別角度からの撮影はできなかった。

 永年定住しているかどうかは不明だが、ホソミオツネントンボは、この山の観察地での定住蜻蛉で間違いないようだ。


   --- *1 参考   成虫で越冬する種
 均翅亜目では成虫で越冬する種が3種知られている。不均翅亜目では成虫越冬は知られていない。
オツネントンボ Sympecma paedisca (Brauer,1877)
 アオイトトンボ科オツネントオンボ属
ホソミオツネントンボ Indolestes peregrinus (Ris, 1916)
 アオイトトンボ科ホソミオツネントンボ属
ホソミイトトンボ Aciagrion migratum (Selys, 1876)
 イトトンボ科ホソミイトトンボ属





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