◇2月28日、現地に到着、自動車を降りた途端にくしゃみが出た。それも6連発であった。杉花粉の飛散が顕著になってきたようだ。
この日はホソミイトトンボ(細身糸蜻蛉)の確認が主目的。26日に姿を現すようになったので、その後の継続観察である。
途中の観察地点は素通りし、1番目の予定の観察地点へ。目的地は日当たり良好。
気温測定の準備中に黒色に見える糸蜻蛉が眼下に出現。地表近くを飛び、足元に近づいてきた。足元に止まられても撮影ができないので、慌てて後退り。
うまい具合に撮影できる距離の細い落枝に止まった。しめしめと思いながらファインダに捉えようとした。ファインダを覗いた途端に携帯電話の着信。
通話中に飛来した鱗翅目も着地。果たして正体は。しかし、着信用件をメモしている間に糸蜻蛉も鱗翅目も見失ってしまった。
気を取り直して一服点けながら地面を眺めていると、黒色に見える糸蜻蛉がわさわさと地表近くを飛んでいるのが見えてきた。
ファインダ越しに地面付近に止まった個体を確認すると、黒色に見えた糸蜻蛉は越冬期の保護色の枯葉迷彩のホソミイトトンボだった。
何処を見下ろしても黒色に見える糸蜻蛉が飛んでいたが、ちょっと離れると見えなくなるので概数は数えられなかった。
それでも、飛行密度の高い位置では、地面を見下ろした1.5m四方の視界に5匹飛んでいるのは確認できた。
総数は確認できなかったが、止まってくれた個体は次々と撮った。撮りながら、枯葉迷彩のホソミイトトンボであると確認できた。
中には腹端部が水色に変色している雄もいた。さらに、ファインダ越しでなく、目視でも腹端部が水色の雄もいた。
この日の集団を再確認すべく、3月4日を除いて、6日まで足を運んだ。が、数個体を確認するのみで、多数のホソミイトトンボが出現することはなかった。
昨年(2022年)のこと。3月上旬に水辺に多数のホソミイトトンボと、少数のホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉)出現したことがあった。まだ越冬色の糸蜻蛉たちが水辺に集まるのは不思議な光景であり、観察する側は大いに興奮した。
昨年の3月上旬は謎の4日間であった。今回は水辺ではないが、1日限りの出現で興味深い行動であった。連日のように観察していると、多数が出現する、または、集結する特異日に当たることがあるようだ。
画像は後日貼付予定
PR